トキワコラムTOKIWA COLUMN

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ニューヨーク開催「MakeUp in New York 2023」|化粧品展示会レポート

2023年9月20、21日の2日間にわたり、アメリカ、ニューヨークの「Javits Center」で開催された化粧品業界の展示会「MakeUp in New York (MUNY) 2023」に出展してきました。

本コラムではアメリカニュージャージー州にあるTOKIWA Cosmetics International (TCI) のアメリカ人スタッフや、日本から展示会に参加した処方・容器開発者へのインタビューをもとに、展示会の様子、アメリカ化粧品市場トレンド、トキワの展示品をご紹介します。

「MakeUp in New York (MUNY)」とは?

MUNYは、毎年トレンドの中心となるパリ、LAと並び、化粧品業界のサプライヤー、ブランド、トレンドセッターが一堂に会する11年以上続く最大規模の展示会です。

MUNY 2023には、アメリカ、ヨーロッパ、アジアから革新的かつ創造的で、持続可能な製品開発を推進する146社が集まり最新の製品を発表しました。

MUNY公式サイトはこちら

会場で感じたアメリカ化粧品マーケットトレンド

今年のMUNYは、欧米を中心に積極的に取り組まれている「Clean Beauty(クリーンビューティ)」を訴求ポイントとして扱う展示が減少しているように感じました。

それは取り組みが後退したということではなく、既に製品のベースとしてクリーンビューティが捉えられるレベルに達しているとということです。

そのような中、出展企業が増えている中国・韓国などの企業では、容器などのパッケージに関する展示も多く、環境に配慮したサステナブルなパッケージとして「Green Beauty(グリーンビューティ)」を訴求ポイントとしている点が印象に残りました。

また、展示会に合わせて、出展社のイノベーションを促進することを目的とした「Innovation & Trends (IT) Awards 」が今年も実施されました。

トキワ製品のエントリーはしませんでしたが、100以上の製品がエントリーされる中、28の新しいスキンケア製品とメイクアップ製品がノミネートされ、会場では「アクセサリー」「処方」「フルサービス」「パッケージ」の4つのカテゴリ毎のIT Award受賞製品をはじめ、ノミネート製品を展示・紹介していました。

バイオマスやPCR などの材料や、レフィルアイテム、金属・木などの脱プラスチックを意識した形態など様々な製品が展示され、”人”と”環境”に配慮した製品開発がさらに広がっていると実感しました。

パルプモールドをつかったコンパクトや、竹素材を使ったリップバーム容器、メカニカルペンシルのレフィル、紙製コンパクトなど、環境への配慮をアピールしたものが多くアメリカ市場が意識する製品が選ばれていると感じました。

「T Awards」の詳細はこちら

「クリーンビューティ」と「グリーンビューティ」

展示会で感じたように、アメリカ市場では「クリーンビューティ」や「グリーンビューティ」への取り組みが年々進んでいます。

トキワにおいても「クリーンビューティ」と「グリーンビューティ」を包含する取り組みとして「サステナブルビューティ」を掲げ、研究開発を進めています。

トキワの【Clean Beauty】

クリーンビューティとは人間の健康に害を及ぼすことが示されている、またはその疑いのある成分を含まずに作られた、人に優しい美容製品のことです。

この考えに基づいて取り組みが進む欧米企業が掲げるクリーンビューティの基準に+αで「マイクロプラスチックビーズフリー・タルクフリー・フェノキシエタノールフリー・クルエルティフリー・GMOフリー・RSPO対応」を加えて、弊社独自の基準を設けています。

トキワの【Green Beauty】

グリーンビューティとは倫理的かつ持続可能な方法で調達、生産、パッケージ化された、地球に優しい美容製品のことです。

RSPO認証原料等、環境に配慮した原料の使用や、3R(Reduce / Reuse / Recycle)容器へのシフトを強化するなど、限りある地球資源の有効活用、CO2排出の抑制を最大限に図り、環境に優しい製品づくりを行っています。

トキワブースのご紹介

テーマとした「Japan」をイメージしていただくため、桜と富士山を描いたトキワのブースでは、OEM/ODM企業として提供できる、日本の高品質でラグジュアリーな製品を紹介しました。

ブースにはパステルカラーやメタリックカラーなど50色以上のカラーリキッドライナーなどを展示し、リフィルタイプの容器はプラスチック製と木製を用意しました。

ここでは展示会でお客様にご紹介した製品のうち、高い評価をいただいた3製品をお伝えします。

2つのアプリケーターで理想的な形に!『アイブロウゲル』

【製品特徴】

・アイブロウを極細コームでセパレートコイルでフラットに固定

・ねばりのあるスタイリング成分が眉毛の毛流れを整え、ホールド

バリバリ固まらない自然な仕上がりを実現

ウォータープルーフ24時間ラスティング(当社比較)

・眉毛にはしっかり塗布できて、地肌に付きづらいコームを開発

処方:自然由来指数 94.7%、ヴィーガン、クルエルティフリー

【来場者の評価ポイント】

粘度のあるゲルにマッチした形状のコームはゲルをしっかりと含み、眉毛に簡単に塗布できる。長い方のコームで毛流れを整え、フラットなコイルで押し当てることで、ラミネーション眉(Lamination brow look)が作れる。パリパリにならずにロングラスティングである。

軽いつけ心地の新処方!『セパレートカール&ロングラスティングマスカラ』

【製品特徴】

・たった1回のスワイプで簡単にセパレートまつ毛がつくれる、軽いつけ心地の低粘度のマスカラを開発

・粘度が低くてもでホールド力を下げない独自処方を開発!低粘度でもカールを長時間キープします

・アプリケーターは低粘度のマスカラ液に最適なインジェクション(樹脂)成形タイプのアーチ型ブラシを使用

速乾性のあるマスカラ液なので、重ね塗りすることが可能

【来場者の評価ポイント】

まつげを綺麗にセパレートし、重ね塗りすることで長さを出すことができる。ブラシはアメリカ市場ではあまり見られない形状で、適度にコシもあり、低粘度のマスカラ液にマッチしている。

アメリカでは日本ほどチュービングマスカラ(フィルムタイプ)が広まっておらず、珍しさも評価につながった一つの要因と考えられます。

スティックとリキッドの良いとこ取り!『メルティングコンシーラー』

【製品特徴】

・スティックタイプのカバー力と、リキッドタイプの軽い伸びを兼ね備えた、とろけるようなコンシーラー

・くま、しみ、そばかすなど1本で様々な肌悩みをカバー

・⽪膚の薄い目周りにもなめらかにフィットし、ツヤを与えます

処方:トキワクリーン
容器:PCR材

【来場者の評価ポイント】

アメリカではスティックタイプのコンシーラーが人気なので、スティックタイプでありながら、そのスティックの強み(カバー力)に加えてリキッドの強み(伸ばしやすさ)が融合している。

まとめ

「クリーンビューティ」や「グリーンビューティ」に対応した幅広い種類の製品が展示された「Makeup in New York」への出展を通して、アメリカの市場では人や環境に優しい化粧品は特別なことではなくなっていると改めて感じました。

また今回、多くの来場者からトキワ製品の処方と容器のベストマッチングが高く評価されたことで、処方部門と容器部門が一体となって開発を行っている弊社ならではの強みを再確認できたとともに、新製品の開発に向けた励みにもなりました。

引き続きトキワは、人と環境に優しいことはもちろん、生活者に美と感動と喜びを与えられるような革新的な化粧品を開発してまいります。

【過去のアメリカ展示会レポートはこちら】

・2022年「Makeup in New York」出展レポート


・2023年「Makeup in Los Angeles」出展レポート

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