トキワコラムTOKIWA COLUMN

カラーコスメOEM国内トップシェアのトキワによるコラム

化粧品OEM

中国広州で開催「China International Beauty Expo」|化粧品展示会レポート

2023年9月4~6日の3日間にわたり、中国の広州で開催された美容・化粧品業界の展示会「China International Beauty Expo (CIBE)」にメイクアップコスメOEMメーカーであるトキワグループも出展してきました。

本コラムでは、ブース運営を担当した中国の江蘇省にあるグループ企業、Kunshan Tokiwa Cosmetics(以下:KTC)の中国人営業担当や、展示会に参加した処方開発者へのインタビューをもとに、展示会の様子、中国化粧品市場トレンドと最新コスメ、加えてお客様から最も注目を集めたトキワ製品をご紹介します。

「China International Beauty Expo (CIBE)」とは?

会場「广州・中国进出口商品交易会」

CIBEはライフビューティー、メディカルビューティー、美容機器、メイクアップ、スキンケア、ヘアファッションなど、美容業界全体から集まるサプライヤーとバイヤーが効率的に繋がることができる場として1989年以来開催されています。

CIBE (広州) 公式サイトはこちら

2023年広州開催のCIBE

出展企業紹介ボード

2023年に広州で開催されたCIBEは、「新しい消費、新しいシーン、新しい体験」をテーマに規模が拡大されました。

東京ドーム4倍以上の20万㎡という、中国最大規模の展示会場には、国内外の3000以上の出展者が1万以上の製品を展示し、同時に50以上のイベントも実施されました。来場者数は46万人と、日本で行われる同様の展示会の10倍程度の規模感です。

会場の様子

会場では中国でのライブコマース市場の拡大を反映して、各所でライブコマースが実施されていました。また展示会の来客層には若い方が多く、Z世代の美容へ関心の高さも感じました。

2億6000万人を超えると言われる彼らの関心の高さは、これからの中国市場が益々の盛り上がりをみせるのではと期待させます。

中国化粧品マーケットトレンド

ここでは普段、中国メーカーやブランドの営業担当をしている現地のスタッフが、会場や出席したイベントから感じた中国の化粧品市場のトレンドをご紹介します。

サステナブル製品の現在地

欧米諸国では、化粧品がクリーンやサステナブルであることは当たり前になりつつあります。日本でもサステナブルという言葉は浸透しつつあるものの、まだこれからといった状況です。

現地スタッフによると、「中国市場においてもサステナブルを訴求している製品はまだ少ないと感じている」とのことでした。

今回の展示会では、パッケージメーカーによる「グリーンパッケージ」に関する講演や、サステナブルを訴求する展示が見られましたが、”多い”との印象まではありませんでした。

巨大な中国市場の中ではサステナブルはまだ小さなトレンドではありますが、今後「当たり前」に向けてさらに進んでいくと考えています。

中国人が求めるスキンケア、ベースメイク製品

中国における美白のトレンドは引き続き強く、多くの消費者が自身の肌をウォームタイプだと自覚し、コールドタイプの色白を理想のスキントーンだと考えています。

展示会でも多くのスキンケアコスメが美白効果の高い成分を配合していることを重要な訴求ポイントとしていました。また、近年はベースメイクにも同様の成分を配合する動きが出てきています。

中国でも支持される化粧品を作るには、中国の方々の肌やニーズを理解し、肌をより自然に白く見せる製品を追求していくことが必要と現地スタッフは話していました。

中国最新コスメ

近年、中国国内メーカーの商品力が向上し、日本のバラエティショップの売り場でも中国コスメを見かける機会が増えています。ここでは展示会に参加したトキワの社員が見つけた、日本であまりみられない中国コスメをご紹介します。

【金属でできたリップグロスのアプリケーター】

通常はリップグロスのアプリケーターはナイロン製のチップタイプが多いですが、中国ではひんやり感が気持ちいい、メタル製のチップも人気なようです。

【ネジみたいなマスカラブラシ】

プラスチックの使用量を削減するために、マスカラの容器だけでなく、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などから作られることが多いブラシの部分まで、金属製のネジのようになっているマスカラが開発されていました。欧米のブランドからの注目度が高いようです。

【赤く発色する黒色リップスティック】

見た目は真っ黒なのに、塗るときれいな赤色に発色するリップ。処方担当によると、見た目の黒色の影響を塗布色に出さないことはとても難しいそうです。

トキワの展示をご紹介

弊社トキワはメイクアップコスメ国内受託製造10年連続No.1の企業です。

中国の方にも「日本発のグローバルメイクアップコスメOEM/ODMメーカー」であるということを知っていただくため、KTCの売れ筋製品や日本のGlobal Technology Centerで開発されているイノベーション製品、トキワの強みであるペンシル製品を中心に、4つのエリア(イノベーション製品、ペンシル製品、新製品、自社開発容器)に分けて展示を行いました。

ここではトキワのブースを訪れた方から最も人気の高かった製品をご紹介します。

細い線も安定して描ける、カッティングエッジペンシル

【製品特徴】

・1.4x5.2㎜の極細の扁平芯により、細い線を安定して描くことができます

・長期間使用できます(φ2ののペンシルの2倍以上の容量)

・環境に配慮し、PP(ポリプロピレン)のみ使用したモノマテリアル容器なのでリサイクルがしやすいです

・自然由来指数96%&ビーガン処方でウォータープルーフ

来場者の評価ポイント】
中国市場にはない、めずらしい芯の形状が興味を引きました。

クリームからパウダーに変化する、高ラスティングファンデーション

【製品特徴】

・塗り拡げるとさらさらパウダリーなテクスチャーへと変化し、肌にぴたっと密着します

・皮脂や汗、擦れに強い高ラスティング処方

・5つのフリー処方(紫外線吸収剤、鉱物油、アルコール、防腐剤、ナノ成分)

来場者の評価ポイント】

広州などの中国華南地区では、気温と湿度が高いことからクリームファンデーションよりもパウダーファンデーション好まれる傾向があります。そのためクリームファンデーションなのに塗ったらパウダーリーなテクスチャーに変化する点が評価されました。

キャップを開けるだけで液量調整!ジェルアイライナ

【製品特徴】

・自動ワイピング機構を搭載し、キャップを開けると同時にブラシに付着する液を適量に自動調整

・ジャータイプがメジャーなジェルアイライナーを細身のボトルにしたことで持ち運びに便利に

【来場者の評価ポイント】

中国市場ではあまり見られない、ディッピングタイプの細身のボトルのユニークな機構や斬新なデザインに注目が集まりました。

まとめ

今回の中国開催の展示会では、日本やアメリカの展示会とは違った雰囲気や展示製品の傾向から、中国市場のトレンドやニーズを改めて実感することができました。

これからも私たちのミッションである「世界中に美と感動と喜びをお届けする」の実現に向けて各国各地域のニーズを捉えた製品開発に取り組んでいきます。

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