カラーコスメOEM国内トップシェアのトキワによるコラム
カラーコスメOEMのはじめかた|パートナー選びのポイントを解説

2023年に約7.5兆円と評価された世界のカラーコスメ市場は、2031年までに約13.2兆円ドルに達し、年平均成長率7.1%の成長が見込まれています。(※1)
近年、多様化するニーズに応える形で、さまざまな企業がカラーコスメ市場に参入していますが、化粧品業界は競争が激しく、新規参入には多くの課題をクリアしなければなりません。そこで注目されているのが、OEM(Original Equipment Manufacturing)の活用です。OEMとは、自社ブランドの製品製造を外部の専門企業に委託するビジネスモデルのこと。専門的な知識や設備を持たなくても、高品質なカラーコスメの製造・販売が可能になります。
化粧品市場において、カラーコスメは最も成長性の高いカテゴリーの1つ。本記事では、グローバル展開や大規模な事業展開を視野に入れる企業様向けに、カラーコスメOEMの可能性と、トキワが提供する高度な製造ソリューションについてご紹介します。
※1ドル:150円で計算
※1:DATA BRIDGE MARKET RESEARCH|世界のカラー化粧品市場 – 業界動向と2031年までの予測
化粧品のOEM製造をサポートいたします!
トキワでは、国内外問わずこれまでたくさんのプレステージブランド様からの信頼をいただき、高品質な製品を提供してまいりました。
豊富な実績と確かな技術力を活かし、化粧品OEMが初めての方でも安心してご依頼いただけるようサポートいたします。
目次
成長を続けるカラーコスメ市場へのOEM参入メリット

カラーコスメ市場は、スキンケアやヘアケアと比較して、トレンドの変化が速く、競争も激しい市場です。SNSやインフルエンサーマーケティングの影響を受け、年々拡大を続けています。新規参入には、競合の多さ、流行の移り変わりの激しさ、研究開発に膨大なコストと時間がかかるといった障壁が存在。しかしその一方、消費者の多様なニーズに対応することで、大きなビジネスチャンスを獲得できる可能性も秘めていると言えるでしょう。
OEMを活用することで、以下のようなメリットを得られます。
■初期費用を抑えられる
製造設備や研究開発費などの初期投資を抑え、少ない資金でカラーコスメ市場に参入できます。
■専門知識・技術が不要
処方開発や品質管理など、専門的な知識や技術はOEMメーカーに委託できるため、自社にノウハウがなくても高品質な製品を製造できます。
■スピーディーな製品開発
OEMメーカーの経験とノウハウを活用することで、スピーディーに製品開発を進められ、迅速な市場投入が可能です。
■ブランド構築に集中できる
製造を委託することで、マーケティングやブランディングなどのコア業務に集中できます。
各カラーコスメの特徴
カラーコスメは、顔立ちを魅力的に演出し、個性を表現するためのアイテム。1つのカテゴリーの中にも、さまざまな種類や剤型が存在します。ここでは、カラーコスメのカテゴリーと細かな種類、カテゴリーごとのOEMメーカー選定ポイントをまとめています。
カテゴリー | 種類や剤型 | OEMメーカー選定のポイント |
---|---|---|
ファンデーション | ・パウダー ・リキッド ・クリーム ・クッションなど | ・地域やニーズに合わせた肌色に合う色味開発に対応できる ・ターゲット層やブランドイメージに合わせた成分を配合できる |
コンシーラー | ・スティック ・リキッド ・クリームなど | ・シミ、クマ、ニキビ跡などの肌トラブルに対応できるさまざまな色味開発に対応できる ・スティックタイプ、チューブタイプ、チップタイプなどさまざまな容器開発に対応可能 |
アイシャドウ | ・パウダー ・リキッド ・クリーム ・ペンシル ・ジェルなど | ・トレンドやブランドイメージに合わせた多彩な色味を表現できる ・粉飛びや色ムラを防ぐ技術がある |
アイライナー | ・ペンシル ・リキッド ・ジェル ・パウダーなど | ・ブラック、ブラウンなどの定番色に加え、豊富なカラーバリエーションにも対応できる ・皮膚刺激が少ない成分を使用できる |
マスカラ | ・ボリュームタイプ ・ロングタイプ ・カールタイプ ・ウォータープルーフタイプ ・フィルムタイプなど | ・豊富なカラーバリエーションに対応できる ・さまざまなブラシの形状に対応できる |
チーク | ・パウダータイプ ・クリームタイプ ・リキッドタイプなど | ・自然な血色感から華やかな印象まで、幅広い色味に対応できる ・多様な容器の製造が可能 |
リップ | ・スティック ・リップライナー ・リキッド ・ティント ・グロスなど | ・ ベーシックカラーからトレンドカラーまで、幅広い色味に対応できる ・求める発色に対応できる技術がある |
眉マスカラ | ・リキッドタイプ ・ジェルタイプ ・クリームタイプなど | ・自然な仕上がりから個性的な印象まで、幅広い色の表現が可能 ・さまざまなブラシの形状やサイズに対応できる |
カラーコスメOEMにおけるパートナー選びのポイント

カラーコスメOEMで成功するためには、信頼できるパートナー選びが不可欠です。大規模展開を視野に入れている場合、以下のポイントを重視してOEMメーカーを選びましょう。
・品質管理体制: 厳格な品質管理体制が整っているか ・技術力:独自の技術や特許を持ち、製品開発ができるか ・生産能力:大量生産に対応できる生産能力と、安定供給体制が整っているか ・開発力:トレンドを的確に捉え、市場ニーズに合った製品を開発できる技術力があるか ・コミュニケーション能力:円滑なコミュニケーションを通じて要望を理解でき、社内でもスムーズかつ正確に共有できる体制が整っているか |
OEMメーカーによってメイクアップ・スキンケア・ヘアケアなど、得意とする分野が異なります。そのため、自社が製造したいカラーコスメの分野に強みを持つメーカー選びが大切です。上記の項目を参考に、自社に合ったOEMメーカーを探すことで、ミスマッチを事前に防止できます。
OEMで自社ブランドの価値を最大化させる方法

ブランド戦略を効果的に展開することで、市場での競争力を高め、ブランド価値を最大化させられます。OEMで自社ブランドの価値を最大化させる方法として、以下のような戦略が挙げられます。
1.独自のブランドコンセプトを明確にする
ブランドコンセプトの明確化は、ターゲット顧客の価値観や生活様式を深く理解することから始まります。市場調査やユーザーインタビューを通じて得られた内容を基に、自社製品が提供する独自の価値を明確にします。
例えば、「環境に配慮した持続可能なものづくり」や「最先端技術による革新的なユーザー体験」など、競合他社との差別化ポイントを明確に打ち出すことが重要です。
独自のブランドコンセプトは、製品開発からマーケティング施策まで、すべての企業活動の指針となります。容器デザイン、広告クリエイティブ、SNSでの情報発信などあらゆるタッチポイントで一貫したメッセージを発信することで、顧客の心に残る強固なブランドイメージを印象付けられます。
2.ターゲット層に合わせたマーケティング戦略の展開
効果的なマーケティング戦略を展開するには、ターゲット層の行動パターンや普段使用しているメディアを分析することが重要です。若年層向けの製品であれば、TikTokやInstagramを中心としたSNSマーケティングが効果的である一方、ビジネスパーソン向けの製品であればLinkedInやオンラインセミナーを活用するなど、ターゲットに応じて適切なチャネルを選択します。
インフルエンサーマーケティングを展開する際は、知名度だけでなく、そのインフルエンサーの発信内容や価値観が、自社のブランドコンセプトと合致しているかを慎重に見極めることが大切です。信頼性の高いインフルエンサーとの継続的な関係構築により、製品の信頼性向上とブランド認知度の向上を同時に実現できます。
3.ニッチ市場の開拓
競争の激しいカラーコスメ市場において、ニッチ市場に特化した製品を開発することで、差別化を図り、独自のポジションを築けます。例えば、「ノンケミカルかつスキンケアのような使用感の日焼け止め」など、まだ満たされていないニーズに対応した製品を開発することで、新たな顧客層を獲得できる可能性があります。
カラーコスメOEM|製品開発から納品までの流れ

化粧品OEMメーカーに製造を依頼する場合の流れや必要な作業は、メーカーによって異なりますが、一般的には以下のような流れとなります。
1.製品企画
製品企画の段階では、以下の要素を具体的にしていきます。
- ・製品コンセプト
- ・カテゴリー
- ・機能性
- ・予算
- ・ロット数
- ・配合希望成分
- ・容器やデザインの方向性
2.処方開発・試作、容器開発
試作品を作成し、安定性試験を実施します。
3.見積・発注・契約
製品仕様が確定した後で最終的な金額を確定し、契約を締結します。
4.薬事申請
薬事申請にかかる期間として、化粧品の場合は届出制で約1ヶ月、医薬部外品の場合は承認制で3-6ヶ月かかります。ただし、すでに承認を受けている処方を活用することで、申請期間の大幅な短縮が可能です。
5.製造準備
資材の発注と調達、製造ラインの確保、充填テストや包装資材のテストなど、製造に向けた準備を実施します。
6.製造
製造工程では、バルク製造、充填、包装の各段階での品質管理を徹底。製造環境の管理やスケジュール調整も行います。薬機法に準拠したパッケージデザインや仕様を決定します。
7.品質検査・出荷
最後の品質検査・出荷では、下記要素について問題がないことを徹底的にチェックしてから出荷します。
- ・容器や包装の傷や汚れ
- ・印刷ミス
- ・色
- ・香り
- ・質感
- ・内容量
トキワでは、処方開発から容器製造までをワンストップで提供できる体制を整備。これにより、製品開発から製造までの一貫した品質管理と効率的な製造プロセスを実現しています。
トキワが導いたカラーコスメOEM成功事例
トキワでは、数多くのブランドのカラーコスメOEMを成功に導いてきました。ここでは、その一部をご紹介します。
1.ANSUR ELLEN|口紅

ジュエリーブランド『ANSUR』から誕生したコスメライン『ANSUR ELLEN』。その第一弾である口紅「ルージュ アンサー」のOEM製造をトキワが担当しました。「ルージュ アンサー」開発の決め手となったのは、トキワが提供する圧倒的な短納期対応力と小ロット生産への柔軟性でした。クラウドファンディングでの発表を控えていたANSUR ELLENにとって、スケジュール遵守は最重要事項。国内外の大手化粧品メーカーとのOEM実績も、品質への信頼感を高める要因となりました。
実際に製品開発が始まると、サンプル作成から見積もりまで丁寧かつスピーディーに対応。初めてのOEM依頼で不安を感じていたANSUR ELLENも、安心して製造を任せられたと言います。完成した口紅は、発色の美しさと使用感の良さで、ブランド側の期待を大きく上回る仕上がりに。製品のクオリティはもちろん、マグネット式の容器や和洋折衷の上品なデザインも好評で、SNSでは「マグネット式で閉めやすい!」「デパートコスメのような品格」といった声が寄せられています。クラウドファンディングでは目標金額の504%を達成するなど、製品の魅力が多くのユーザーに支持される結果となりました。
2.花占堂|ハイライト

人相学に基づいたコスメブランド「花占堂」は、肌のツヤが印象を大きく左右するという考えから、自然なツヤ感にこだわった製品を展開しています。トキワでは、ハイライト「晄葵 KOKI」のOEM製造を担当しました。
花占堂は、これまでスキンケア製品の開発経験はあったものの、メイクアップアイテム、特にパウダーベースのハイライト製造には高いハードルがありました。特に、理想とする処方や技術を叶えられるメーカーを見つけるのが困難だったと言います。そんな中、トキワがパウダーベースの製品開発を得意としていること、花占堂が求める細かな処方やカスタマイズ、高い技術要件を満たせることが決め手となり、OEMパートナーとして選ばれました。
実際に製品開発がスタートすると、花占堂はイメージを伝えることに苦労したものの、それ以外のプロセスは非常にスムーズに進んだと評価しています。納期についても予想を大きく上回り、サンプル提出から本品納品までスピーディーに対応。完成したハイライトは高級感のある仕上がりで、美容関係者からも粉質の細かさや上質なツヤ感、持ち運びやすさなど、高い評価を得ています。
3.Assist Cosme|ホワイトアイライナー

コスプレ専門コスメブランド「Assist Cosme」は、発色の良さと品質にこだわる多くのコスプレイヤーから支持されています。トキワでは、「アイライナーAS ピュアホワイト」のOEM製造を担当しました。
Assist Cosmeがトキワを選んだ決め手は、予算とロット数への柔軟な対応、そしてアイライナー製造における豊富な実績。これまで多くのOEMメーカーでロット数が合わず、製品化を諦めていた経緯があったAssist Cosmeにとって、希望通りのロット数で高品質なアイライナーを製造できるトキワは理想的なパートナーでした。
実際に製品開発が始まると驚くほどスムーズに進み、発注から納品・販売までわずか3ヶ月というスピードで製品化を実現。これは、トレンドをいち早く取り入れたいコスプレ業界のニーズに応える上で非常に重要な要素だと言えるでしょう。
Assist Cosmeの開発担当者は、トキワの対応力について「他社ではできないと言われたことでも、トキワなら実現可能」と高く評価。特に、ホワイトアイライナーで課題となりがちな発色についても、サンプルの段階から期待以上の高品質な仕上がりだったと言います。これまで取り扱いが難しかったニッチな色味の製品も展開できるようになり、前は顧客から寄せられていた「インクが出ない」といった品質に関する指摘も、トキワでの製造に切り替えてから一切なくなったとのことです。
トキワが選ばれる理由|大規模ビジネスを支える4つの強み

私たちトキワは、長年にわたり培ってきた実績と技術力で、多くのお客様のカラーコスメビジネスを成功に導いてきました。大規模ビジネスを支えるトキワの強みをご紹介します。
1.処方と容器の同時開発|トキワだからできる革新的な製品づくり
トキワでは、製品のコンセプト段階から処方開発部門と容器開発部門が緊密に連携し、一体となって開発に取り組みます。処方と容器の同時開発という大きな強みを活かし、内容物と容器の最適なマッチングを実現。同時開発によりトラブルの少ない安定した製品品質を実現し、機能性・使用感に優れた製品を生み出せます。

容器マッチングに関する豊富な知見もトキワの特徴です。50年以上にわたる容器の自社開発と10万件を超える試作・評価で培われたノウハウは、処方との最適な組み合わせや品質安定性の実現に不可欠です。独自の技術力と知見を活かし、使い勝手や中身との相性まで細やかに考慮した、オリジナリティの高い容器デザインの開発も得意としています。例えば、多色を一本に収めたペンシルや、低粘度の内容物に適した繰り出し式リップなど、数々の独自技術で業界をリードしています。
2.世界基準の品質と生産体制|グローバル展開も視野に入れた安心感

トキワは、独自の厳格な品質検査基準とGMP(Good Manufacturing Practice)に準拠した生産管理体制を構築し、世界最高水準の品質を維持しています。日本国内だけでなく、中国、フィリピンにも製造拠点を持ち、グローバルな生産体制を確立。国内外の多くのプレステージブランドから厚い信頼を得ています。
このように、製造工程における厳格な品質検査と製造記録の管理により、高い品質水準を維持。各国の化粧品規制に対応した製造体制を整えることで、グローバル市場への円滑な展開を可能にしています。
3.長年の実績と豊富な特許技術|信頼と革新の結晶
1948年の創業以来、トキワは独自の容器設計にこだわり続け、現在では400件以上の特許技術を保有しています。100名以上が在籍する研究開発拠点(グローバルテクノロジーセンター)では、日々、世界に向けた革新的な製品開発に取り組んでいます。長年の実績に裏打ちされた技術力こそ、トキワの信頼の証です。さらに、継続的な研究開発投資により、時代のニーズを先取りした革新的な製品を生み出す力を培ってきました。こうした技術の蓄積と長年の実績が、信頼性の高い製造体制の基盤となっています。
4.サステナブルなモノづくり|人にも環境にも優しいカラーコスメ

トキワは、「トキワサステナブルビューティフィロソフィ」を掲げ、持続可能な社会の実現に貢献するため、環境に配慮した製品づくりを積極的に推進しています。トキワクリーン基準では、年々厳しくなる化粧品専門店や化粧品メーカーが策定するクリーン処方基準に加え、数年後のグローバル市場を予測し、先駆けて独自に制定した基準として、厳しい定義付けをしています。製品設計の段階から環境負荷を考慮し、サステナブル原料の採用や、リサイクル可能な容器包装の開発など、容器の3R(リデュース、リユース、リサイクル)も推進し、人にも環境にも優しいカラーコスメを提供。化粧品業界における持続可能な社会の実現に貢献しています。
カラーコスメOEM成功への第一歩は最適なパートナー選びから
カラーコスメ市場へのOEM参入は、初期費用や専門知識のハードルを下げ、自社ブランドを立ち上げる魅力的な方法です。成功のためには、事前の市場分析や明確なブランド戦略に加え、信頼できるOEMメーカー選びが不可欠となります。
この記事で解説したポイントを参考に、最適なOEMパートナーと出会い、カラーコスメ市場での成功を目指しましょう。
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トキワは、国内ではカラーコスメ受託製造において10年連続シェアNo.1*であり
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