カラーコスメOEM国内トップシェアのトキワによるコラム
口紅・リップをOEM製造する際のポイント【メイクアップ化粧品OEM解説シリーズ】
口紅は、アイメイクやチークと並ぶメイクアップの重要な要素の1つです。色や質感の選択次第で、その人の個性や雰囲気を大きく変えることができます。1本の口紅で顔全体を華やかに見せたり、シックな印象に変えたりとさまざまな印象を作り出せるため、私たちのメイクアップに欠かせません。
しかし、ひとくちに口紅と言ってもさまざまなタイプやカラーがあるため、ターゲットやシーンに合わせた商品開発が求められます。
本記事では、自社で新たに口紅やリップのOEM製造を検討する場合に注意したいポイントや口紅の種類を紹介します。
トキワでは口紅・リップを含むカラーコスメのOEM製造が可能です。
長年にわたり豊富な実績を持つため、化粧品のOEM製造が初めてでも安心して依頼できます。
ぜひご検討ください。
目次
口紅のOEM製造とは
OEMとは「Original Equipment Manufacturer」の略語で、自社のブランド名ではなく他社のブランド名で製品を製造することを指します。
例えば、化粧品ブランドが特定の成分や品質を持つ口紅を自社で作りたいけれど製造設備がない場合、製造を専門とする企業に生産を委託する形を取るのです。そしてその委託を受ける企業のことをOEMメーカーと呼びます。
化粧品の製造販売には、「専門的な設備を持つ工場」と「国が認可したライセンス」が必要です。専門的な設備には、清浄度の高い製造環境、微生物検査設備、原料の精密計量器などが含まれます。ライセンスとは、厚生労働省が発行する「化粧品製造業許可」と「化粧品製造販売業許可」を指します。
これらの設備やライセンスの取得には多額の投資と専門知識が必要になるため、新規参入企業が自社で全て揃えるのは困難です。そのため、工場やライセンスを持っていない場合、既に必要な設備とライセンスを保有し、化粧品の製造販売で多くの実績を持つOEMメーカーに依頼することが効率的な選択肢だといえます。
コストやリスクを抑えられる上、OEMメーカーが持つ化粧品製造販売のノウハウを活用できる点もメリットです。ライセンス取得ならびに生産設備の立ち上げにかかる費用や時間を省き、スピーディーにオリジナルの口紅を開発・販売まで行えます。
OEMで製造可能な口紅
口紅と言っても種類はさまざまです。本章では、OEM製造可能な口紅を6種類紹介します。それぞれ使い勝手や質感がまったく異なるため、ターゲットに合わせたタイプの選択がおすすめです。
処方/中身の種類による口紅の違い
スティック | リップライナー | リキッド | ティント | グロス | |
---|---|---|---|---|---|
発色 | 良い | 良い | とても良い | とても良い | やや悪い |
落ちにくさ | やや落ちにくい | やや落ちにくい | 落ちにくい | とても落ちにくい | 落ちやすい |
仕上がり | マット/ツヤ | マット | マット/ツヤ | ツヤ | ツヤ |
リップスティック
もっともスタンダードな口紅で、棒状の容器から口紅をくり出して使うタイプです。高発色で豊富なカラーバリエーションがあり、一度塗るだけで美しい仕上がりを実現できます。
リップケア機能を有した製品も多く、染料・被膜・ゲル化などの方法で落ちにくい口紅が開発されています。
リップグロス
リップグロスは、唇に濡れたようなツヤと光沢を与え、立体感のあるふっくらとした印象を作り出します。口紅よりも柔らかく滑らかなテクスチャーで、塗りやすいのが特徴です。発色は一般的に口紅より薄めで、透明タイプから色付きタイプまで幅広い選択肢があります。
多くの製品に保湿成分が配合されており、唇の乾燥を防ぎケア効果も期待できます。チューブやチップタイプなど様々な形状があり、気軽に塗ることができます。口紅の上から重ねて使用すれば、ツヤ感アップや色味調整も可能です。
リキッドルージュ
リップスティックとグロスの利点をうまく活用したリキッドルージュは、発色の良さと落ちにくさが特徴的です。ツヤのあるタイプからマットな質感まで、ざまざまな仕上がりが楽しめます。
保湿成分が配合されているものが多く、唇の乾燥を防ぎながら縦ジワをカバーし、ふっくらとした印象を与えます。カラーバリエーションも豊富で、シアーな発色からしっかりとした発色まで、幅広い選択肢があります。
ティントリップ
ティントリップは唇の角質層を染めるように発色するため、通常の口紅やグロスよりも長時間色が持続します。食事やマスク着用時でも色持ちが良く、忙しい日でも美しい唇を保てます。血色感や上気したような表情を演出でき、自然な魅力を引き出せます。
唇のpHや水分量によって色が変化する商品もあり、同じ製品を使用しても人によって異なる色味になるため、自分だけの色が楽しめます。テクスチャーも多様で、ウォータータイプ、オイルタイプ、スティックタイプなど、好みに合わせて選べます。
リップライナー
リップライナーは鉛筆のような形をしており、唇の輪郭をはっきりとさせる役割があります。リップライナーを使用することで、紅のにじみを防ぎ、顔全体をきちんとした印象に見せられます。また、口紅の下地として使用することで、色持ちを良くし、長時間メイクをキープする効果もあります。
さらに、リップライナーは唇の形状調整にも優れています。自然な範囲で唇の形を修正し、薄い唇をふっくらと見せたり、シャープな印象にしたりと、理想の唇の形を作り出せます。
容器の種類による口紅の違いとは
口紅はテクスチャーやカラーだけでなく、容器の種類によってターゲティングや目的が変化します。本章では、口紅の容器のタイプを4つ紹介します。
スティックタイプ
最も定番のスティックタイプは容器の底に回転する部分を作り、口紅をくり出しながら使います。多くの商品がこのパターンを採用しているため、なじみ深い容器と言えます。
チップタイプ
チップタイプはマスカラのようにアプリケーターがついた容器を指します。唇ののせたい量を自由に調整できるため、テクスチャーにかかわらず選択可能です。
チューブタイプ
チューブタイプは、歯磨き粉のチューブのように容器を指で押し、内容物を少しずつ使うタイプです。 手を汚さず使用できるため、比較的カジュアルな商品に採用される傾向にあります。しっかりとしたテクスチャーに適した容器です。
ジャー/コンパクトタイプ
平らな容器に口紅を入れる形がジャー/コンパクトタイプです。 柔らかめのテクスチャーの商品を扱う際に適しています。 指で口紅を温めながら塗れるためなじみがよい特徴を持ちます。
口紅のOEM製造のポイント
OEMメーカーに委託することで、自社内にノウハウがなくても口紅を製造することは可能です。ただし、できる限りスピーディーに希望通りの製品を作るにはいくつかのポイントがあります。ここでは口紅をOEM製造する際のポイントを3つ紹介します。
商品イメージを固める
OEM製造を委託する前に、自社内である程度の商品イメージを固めておくことが大切です。ターゲットやコンセプト、口紅以外にも作りたいアイテムなどを決めてからOEMメーカーを探しましょう。
商品イメージを実現するために必要な生産設備や技術力を保有していることを基準とすることで、より適切なOEMメーカーが探せます。
例えば、高度な色定着技術や防水性能を持つ生産設備、豊富なテクスチャーを実現するための高度な技術力が挙げられます。これらを持つOEMメーカーを選ぶことで、ターゲットとする消費者の期待に応えられる製品を迅速に開発・販売することが可能になります。
委託前に商品イメージを決めておくことで、製品完成までの期間を短縮できる可能性もあります。
最小ロット数および納品時期の確認
希望する納期や製造量を決めたうえでOEMメーカーを選定することもポイントです。化粧品のOEM製造には処方決定や容器の選定、デザイン作成など複数の工程があります。
初回打ち合わせから納品まで半年から1年程度かかるのが一般的です。しかし予期せぬトラブルで遅れることも考えられるため、余裕のあるスケジュールを組むことが大切です。また、初期費用や在庫のリスクを抑えたい場合はできる限り小ロットから発注できるメーカーを選びましょう。
デザインや種類・色の選択肢を確認
一口に化粧品のOEM製造が可能といっても、業者によってできることが異なります。口紅のようなカラーコスメを得意とするメーカーもあれば、ローションのようなスキンケアアイテムを専門とするメーカーもあります。委託前にOEMメーカーの実績を確認するのがおすすめです。
処方やデザインによって必要な生産設備が異なる場合もあるため、あらかじめ素材やデザイン・容器の希望を伝えた上で、対応可能なメーカーを選定しましょう。
口紅のOEM製造でのトキワの強み
トキワは50年以上にわたる製品企画・開発の経験があるメイクアップ化粧品OEMメーカーです。ここでは口紅のOEM製造にトキワが適している理由を紹介します。
世界最高水準の品質
人の肌に直接触れる化粧品は高品質であることが求められます。トキワには厳しい品質検査基準やGMP準拠の生産管理体制があります。
トキワの日本国内の工場は化粧品製造販売業、医薬部外品製造販売業の許可に加えてISOも取得。米国・中国・フィリピンの生産拠点でも現地の規制に沿って各種許可を取得済みです。国内外のプレステージ化粧品ブランドから認められた世界最高水準の品質で、オリジナルの口紅を製造できます。
処方と容器の同時開発
トキワでは、処方部門と容器部門が一体となって開発を行うことで、製品化までの期間を大幅に短縮し、品質の安定性を高めています。処方と容器の同時開発という独自のアプローチにより、低粘度の中身を繰り出し使用できるリップや、1本に多色が入ったペンシルなど、新しい発想の製品を数多く生み出してきました。
400件以上の特許技術を保有し、100名を超える研究開発者が在籍するグローバルテクノロジーセンターでは、常に最先端の製品開発に挑戦しています。トキワは、処方・容器の一体開発から製造・納品までのワンストップサービスを提供し、お客様の画期的なイノベーションの実現をサポートします。
納期の順守と最高のサービス
トキワは長年の経験と高度な技術を活かし、スピーディーかつ高品質な製品提供を実現しています。最新の設備と熟練のスタッフが連携することで、質の高い口紅が短期間で製造可能。これにより、顧客の急なニーズにも対応できるのです。お急ぎの場合でもぜひご相談ください。
年間500種類以上の新商品開発に携わるカラーコスメ開発のプロによるサポートも、トキワならではのサービスです。必要に応じてECサイト立ち上げやマーケティング戦略実装もお手伝いします。自社に化粧品製造のノウハウがない場合でも安心して依頼くださいませ。
イメージを具現化できる
コスメを作る上では処方に加えて、感性に訴えかける容器デザインやイメージも大切です。イメージをできる限り忠実に具現化できるよう、トキワにはオリジナルの生産設備がそろっています。高い生産技術により、難易度の高いものや複雑な工程を持つ製品も製造可能です。
50年以上の化粧品製造の経験を活かし、イメージに沿った処方や容器の提案もいたします。
まとめ
口紅にはさまざまなテクスチャーやカラーがあるため、豊富な実績を持つメーカーに依頼することで、幅広い選択肢の中から自社のイメージに最適な商品を開発できます。また、口紅の処方から容器までを一貫して製造できる場合、プロセス全体を把握しやすくなり、開発可能な製品の範囲や制限事項をより明確に理解することが可能です。
OEMメーカーを選ぶ際は、一貫生産の可否についても確認しておくことで、より効率的で柔軟な製品開発が可能になります。