カラーコスメOEM国内トップシェアのトキワによるコラム
【ウェビナーレポート】失敗しないメイクアップコスメ開発 開発時のポイントとは? -OEMメーカーが伝える、初めてのコスメ開発の注意点(中編)
本コラムは、2023年11月16日に開催されたウェビナー「失敗しないメイクアップコスメ開発 開発時のポイントとは?」での講演内容をもとにしています。
本ウェビナーでは、化粧品開発をはじめるための事前知識やコンセプト設計の重要性、コスメ開発における前提知識、OEMメーカーの選び方と交渉のコツなどについてお話しいたしました。
(前編)ここだけは押さえよう!コスメ開発のポイント(ELATE COSME WORKSさま)
(中編)OEMメーカーが伝える、初めてのコスメ開発の注意点(トキワ)
(後編)化粧品コンサル×OEMメーカーによるQ&Aセッション(ELATE COSME WORKSさま&トキワ)
トキワではメイクアップコスメのOEM製造が可能です。
長年にわたり豊富な実績を持つため、化粧品のOEM製造が初めてでも安心して依頼できます。
ぜひご検討ください。
目次
Session2:OEMメーカーが伝える、初めてのコスメ開発の注意点
株式会社トキワについて
まずは弊社トキワについて、簡単に紹介させていただきます。株式会社トキワは、メイクアップ化粧品の製造と開発事業を行っているOEMメーカーです。国内においては、おかげさまで10年連続で国内NO.1 のポジションを維持している状態です。
特徴的なところとしては、100名を超える研究開発人員で処方と容器の同時開発・生産を展開しています。特許については、400を超える特許・実用新案などを保有している会社となっております。
メイクアップ化粧品OEM領域のリーダーとしての開発力
トキワは10年連続で高いシェアを維持しており、国内のメイクアップ化粧品市場で35%のシェアを占めています。多くのお客様からの継続的な注文があるため、トキワは多くの成功実績を持っています。
この豊富な経験を活かし、新しくメイクアップ化粧品を作りたいというお客様に対しさまざまな提案が可能です。
それだけではなく、「7NaNatural」様というメイクアップのブランドさんなどの企業様とも一緒に製品開発をさせていただいています。
OEMメーカー視点でのコスメ開発のポイント
本日、私からお話ししたいテーマは3つあります。
1つ目に、コスメ開発における前提知識を理解していただきたいと思います。
2つ目に、私たちのOEMメーカー視点での工程と、重要なポイントを知っていただきたいです。
3つ目に、通常のOEMサービスに加え、新規の立ち上げのフェーズにあるお客様向けのトキワのサービスについてご紹介をさせていただきます。
コスメ開発における前提知識を理解する
まずは、コスメ開発における前提知識を理解するために必要なことを4つお話しします。
1.OEMメーカー選定の流れ
一般的にOEMメーカーを選定する流れとしては、下記のような5つほどの流れがあると思っています。
1 | OEMメーカーリストアップ | 自分たちがつくりたい製品が製造可能なOEMメーカーをリストアップする |
2 | お打ち合わせ(要件のすり合わせ) | 作りたい製品の要件(仕様)をできるだけ詳細に伝え、実現可能性を確かめる |
3 | ケイパビリティの確認 | 過去の実績なども含めて、OEMメーカーのプロダクト品質や費用感などを確認する |
4 | 詳細の進行方法の確認 | 試作回数、納期など実際に進行する際にOEMメーカー側からの条件を確認する |
5 | 工場での生産体制の確認 | (可能であれば)実際に工場に方も温氏、体制面など不安がないか確認する |
当然この5つのポイント全てが重要ではありますが、特に重要なのは、お客様自身が製品の詳細な条件や仕様をしっかりとOEMメーカー側に伝えることです。これにより、OEMメーカーとして対応可能かどうかを確認できます。
実際に製品の要件を決定する際、変更が必要になることもよくあります。そのため、開発に関わるチームが事前に意思決定を行い、お客様のイメージとメーカーの提案が一致するようにすると、試作をスムーズに進められます。
このプロセスは製品開発において特に重要だと考えています。
2.OEMメーカー選定のチェックポイント
詳細にアイテムが決まったあとは、下記の8つの流れに移ります。
例えば、ボディケア製品の開発を考えている場合、トキワはボディケアに対応していないので、その際には無理にトキワに依頼するのではなく、他のメーカーを検討する方が良いです。OEMメーカーにはそれぞれの強みと弱みがあるため、それらを詳細に理解し見極めることが重要です。
品質面については、OEMメーカーには主に2つのタイプがあります。1つは自社工場を持っている会社で、これによりある程度の品質担保が可能です。もう1つはファブレスのOEMメーカーで、これらは企画力や提案力を売りにしているところが多いと思います。
そのため、アイテムの詳細などが具体的に決まっているのであれば自社工場を持つOEMメーカーで良いと思います。まだ詳細が決まり切っておらず、企画面でも弱いという場合には、ファブレスのメーカーを選ぶのも1つの視点かなと思います。
3.初回のお打ち合わせ時にあるとスムーズになる情報
OEMメーカーを選んだ後のミーティングでは、ベンチマークとなる製品を明確に決めていただくのがベストです。どのような処方や容器を使用し、どんなデザインにするかをしっかりと決めていくことが重要だと思います。
ベンチマークとなる具体的な製品や色などが明確に決まっていると、OEMメーカーにとって受注がしやすく、アウトプットを出しやすくなります。そのため、ベンチマーク品をしっかりと決めていただければと思っています。
会社で様々な意思決定を行う中で、コンセプトが「処方・容器・デザイン」の3つの点にきちんと反映されていることが、ブランドや製品を作っていく上で大切です。
4.生産ロット数と提供価格の関係
当然ではありますが、製造する上で生産の最低ロットとロット数がコストに反映されていきます。製品を作る際のロット数と、その価格を受け入れられるかという問題も考慮する必要があります。
たくさん生産すればするほど価格は下がりますが、ロット数が多くなるため、しっかりと販売する必要があります。また、在庫リスクが高くなる点にも注意が必要です。
コスメ開発を支えるOEMサービスについて
一般的にコスメブランドを立ち上げる時には、3つの大きなハードルがあると思っています。
ハードル1 | ハードル2 | ハードル3 |
難解なオペレーション | 長期間にわたるブランド開発 | 在庫管理とキャッシュフロー |
・処方選定・容器選定・成分安全性チェック・薬事確認/申請など、化粧品を開発するために多くの専門人員、関係会社を必要とする | 一般的なプロセスで化粧品を開発すると開発~販売までに1年程度かかることとなり、ブランドコンセプトの検証に向けて小さく実験的にはじめるといったことができない | 製品、色毎に売上にバラツキがあるが最低発注ロットの制約があり、必要以上の在庫数を抱える必要がある。結果的に売掛金(クレジット払いなど)の回収に時間がかかり、キャッシュフローが悪化する |
先ほど赤星さまが言われたように、オペレーションやブランド開発には多くの時間がかかることがあります。
OEMで企画する際に重要なのは、在庫管理とキャッシュフローです。現代では、DtoCブランドやEC販売方法がテクノロジーの発達により簡単になっていますが、実際には7、8割が数年で廃版になるという現実があります。このことから、ロット数の見極めが非常に重要です。
過度にロット数を増やすことも1つの方法ですが、その製品が確実に売れるかどうかの判断が必要です。
私がメーカーにいた頃の経験から言うと、一度売れなかった製品を再び売れ筋にするのには多大な労力とコストがかかります。そのため、そこまでの努力をするよりは、ブランドをやめるべきかどうかの意思決定がメーカーにとって重要な判断だと言えます。
コスメブランド立ち上げ時に事業者が意識するべきポイント
下記は、新たにコスメブランドを立ち上げする際に、事業社が意識していただきたいポイントです。
1.開発の徹底サポート
2.短納期での開発
3.小ロットでの開発
開発の決定のサポートはOEMメーカーさんがある程度行なってくれると思いますし、短納期の開発というのは意思決定をはっきりすればある程度は短くなります。良く問題となるのは、ロット数です。特に、新規で参入する方々にとっては、小ロットで対応可能なメーカーがあるかどうか、そしてその工場の品質を見極めることが重要です。
ちなみにトキワでは、通常のハイブランド製品と同等の品質で、小ロット製造が可能なラインを用意しています。そのため、小ロットでの開発を考えている場合は、トキワを選択肢に入れていただければと思います。
【トキワでできること】
ポイント1 | ポイント2 | ポイント3 |
開発の徹底サポート「ブランドをスムーズに垂直立ち上げ」 | 短納期での開発「旬を捉えた製品の市場投入」 | 小ロットでの開発「ハイブランドクオリティの実現」 |
毎年500種類以上の新製品開発に携わるメイクアップ化粧品開発のプロが1社1社に対してヒットする製品創りをサポートいたします。みなさまのご要望に最大限応え、満足のいくブランド立ち上げをご支援いたします。 | 本サービス専門のラボと製造プロセスの最適化によって、納品まで最短2ヵ月、最小ロット数1,000個という圧倒的な短納期・小ロット開発を実現します。リスクを抑えて、販売までスピーディーに進行することが可能です。 | 50年以上にわたって国内外の大手コスメブランドの製品を企画・開発してきた経験を詰め込んだOEMサービス。容器、処方、色合いなどを選択していくことで、高品質なオリジナル製品を開発することができます。 |
50年以上の実績とノウハウで叶える小ロット&短納期カラーコスメOEM
一般的なOEMサービスと比べてTOKIWA KOBOは、最小ロット数が少なく納期も短いため事業リスクを抑えることが可能です。
これからメイクアップ化粧品事業への参入を検討されている方にはTOKIWA KOBOから始めることをおすすめしています。
TOKIWA KOBO | 一般的なOEMサービス | |
サービス対象 | メイクアップ化粧品事業への新規参入をご検討中の方 | 既に売上や販路をたくさん持つ化粧品メーカーさま |
製品開発方法 | イージーオーダー | フルオーダー |
製品開発方法 詳細 | 実績処方の中から処方・容器を組み合わせ開発 | コンセプトから処方・デザイン、品質確認に時間をかけてゼロから製品開発をしてゆく |
最短納期(コンセプト決定発注後) | 60日~ | 180日~ |
最小発注ロット/初期在庫数 | 1,000個/色~ | 5,000個/色~ |
最低投資金額(開発・生産) | 200万円~例)@650×1,000個×3色 | 350万円~例)@400円×3,000個×3色 |
上記例の場合の初期在庫数 | 3,000個 | 9,000個 |
サービス対象としては、メイクアップ化粧品事業への新規参入検討の方を対象とさせていただいております。通常、製品の最短納期は約180日かかりますが、私たちのサービスでは60日から製品できますというのがポイントです。
また、最小ロット数は、トキワでは通常5,000個からですが、このサービスでは1,000個から受けることができます。
カラーコスメの場合、例えばリップを出す際に複数の色を選ぶことが多いです。通常サービスでは、3色出した場合には合計で約1万5千個の在庫を抱える必要がありますが、小ロットサービスでは、1色1000個の3色でも通常の1色以下の量で対応可能です。
そのため、いったんマーケティングも含めまずは小ロットで始めてみたいというお客様には非常におすすめなサービスです。
現在提供できるサービスは、アイブロウ、アイライナー、アイシャドウ、マスカラ、リップ、フェイスケア、ベース、および一部のサンスクリーンがラインナップにあります。特にアイブロウやペンシル類については、私たちが強みを持っているところでもあるので、目もと周りのメイクアップコスメを考えている方にはぜひご検討いただきたいと思います。
TOKIWA KOBOを用いたコスメ開発実績
小ロットから製造可能なTOKIWA KOBOを用いたコスメの開発実績としては、「株式会社Melody Bouquet」の岸本様が手掛けている「Mebop」という一重向けのコスメブランドがあります。こちらは小ロットで開発し、今販売されている製品になります。
活用事例を紹介した記事はこちら
TOKIWA KOBOでのオリジナルコスメ開発・製造プロセス
最後に、TOKIWA KOBOでのコスメの開発プロセスっていうのは大きく5つのステップとなっています。
ヒアリングでベンチマーク品を提示していただき、そこからデザイン作成、生産スタートとなります。いくつかのステップを通常のサービスよりも省いているため、短納期で生産できるような流れになっています。
本コラムのまとめ
本コラムでは、株式会社トキワが主催した「失敗しないメイクアップコスメ開発 開発時のポイントとは?」についてのウェビナー内容をご紹介いたしました。
前編の記事ではウェビナー「失敗しないメイクアップコスメ開発 開発時のポイントとは?」でのELATE COSME WORKSさまによるセッション、「化粧品開発をはじめるための事前知識」のレポートをお届けしています。
URL:https://www.tokiwa-corp.com/column/909/
後編の記事ではウェビナーを通じていただいておりました質問に対して化粧品開発のコンサルタントとOEMメーカーそれぞれの視点からお答えした内容をまとめています。
URL:https://www.tokiwa-corp.com/column/966/
前編、後編もぜひご覧いただければと存じます。