カラーコスメOEM国内トップシェアのトキワによるコラム
「編集力を武器に、世界を好転させるブランド創出を」採択者インタビュー#01『THE STUDIO.』クリエイティブディレクター 中村圭氏・黒飛紗代子氏
こんにちは。TOKIWA Lab.運営インターン生の水野です。
今回からは、TOKIWA Lab.の最終審査を終えて採択された代表者の方々へのインタビューを発信していきます。
採択者インタビュー第一号となる今回は、『THE STUDIO.』クリエイティブディレクターを務められている中村圭さん(写真下左)と黒飛紗代子さん(写真下右)にお話を伺います。
目次
多様な価値観を肯定し、課題解決につながるビジョナリーブランド を
今回はお忙しい中インタビューを引き受けてくださりありがとうございます! はじめに、今回のトキワのアクセラレータープログラムTOKIWA Lab.に参加しようと思った理由をお聞かせください。
中村:「人にやさしく、地球にもやさしい化粧品づくり」につながる斬新なアイデアや新しい技術を公募する」というプログラムの趣旨に、強く共感したからです。それに、私達が普段「こんな製品があったらいいのに」と話していた事と公募内容が合致していて、審査に通過すれば実際に自分たちのアイデアが具現化されるチャンスがあることも魅力でしたね。
黒飛:最終的に選ばれたら無償で一万個程度のサポートがあるというのは、とてもワクワクしました。そしてゼロからの商品開発、ブランド構築というのは、まったく初めての経験だったので、ぜひチャレンジしてみたいと思いました。
それでは今回採択されたビジネス案について、簡単にご紹介いただいてもよろしいでしょうか。
中村:はい。私たちがご提案するブランド名は「7(ナナ)」というもので、個性溢れる7色の世界の創出を目指して、以下の7つのコンセプトから来ています。それは「Trend free」「Guilty free」「Free to use」「Chemical free」「Gender free」「Economic gap free」「Waste free」です。「7つのfreedomが地球環境を変える」という考えのもと、これら7つの社会・地球環境課題に向き合い、解決の糸口を探っていくようなブランド体験を創出していけたらと考えています。中でも「Guilty free」は私たちの日常での経験がもとになっています。というのも、私たちは化粧品が大好きでよく購入するのですが、使い切れなかった結果無駄になる「コスメロス」の問題を身近に感じているからです。実際のプロダクトのイメージとしては、一つのプロダクトをリップやチークといった様々な部分に使用できるマルチコスメを想定しています。さらに中身の質感やカラーは自分自身でセレクトでき、容器も長い間使い続けることができる地球への負担が少ないものを使用したいと考えています。
アイデア発想の原動力は、使命感と当事者意識!?
社会課題や地球環境課題の存在に気が付いていても、それを実際に解決するために行動を起こす事は容易ではないと思うのですが、今回のような解決策につながるサービスのインスピレーションやモチベーションはどこからきているのでしょうか?
黒飛:うーん、モチベーションは何だろう(笑)やはり、一番の原動力は自分自身や家族といった身近な人々の幸せかなと思います。そして、今回私たちが発想したブランド、製品が、そういう身近な人たちに肯定的な影響を与えて、それが今度は周りに順々に伝播していき、最終的には世界全体が良くなっていくことに少しでも貢献できたらと考えています。
中村:同感!「幸福感、肯定」だよね。そしてコロナ禍で加速して変革や多様性が問いただされている中で、私たちが持っている「編集」というスキルが今、より求められていると思うのです。人や社会の課題に対して、常識や慣習にとらわれずにアイデアを発想し、新しいアプローチでカタチにしていく。常に“WHY” “HOW”と自分の頭でゼロから考え、ストーリーを紡ぎ、形にしていく。その「編集力」こそが、世界を良くするための武器だと、勝手に使命感を感じていたりします(笑)
黒飛:わかります、使命感(笑)そして、生活者としての当事者意識も同じように私たちの情熱の源ですよね。
中村:私たちは、美容業界のクリエイティブ開発、コミュニケーション支援のお仕事を色々とさせていただいていますが、美容業界のマーケターであるとともに、常に当事者である生活者の視点でも市場動向を俯瞰・考察し、ライフスタイルの変化とも向き合っています。その上、自分たちも美容にとても興味があり、自己肯定をしたい当事者なので、「自分ならどのようなブランドが欲しいか?」逆に「どんなブランド体験はNGなのか」というイメージをさらに解像度高く描けるのだと思います。
なるほど、編集者ならではの強みですね。実際に最終審査までのプロセスで困難だったことはありますか?
中村:我々はスタートアップ企業ではなかったため、商品の市場規模の試算シミュレーションといった事業提案部分は戸惑いが大きかったです。そのため、現実的な市場規模の試算や流通ノウハウなどをアドバイス・サポートいただけた点は非常に心強かったです。
ずばり、TOKIWAKALab.の価値観の中で共感したポイントは何ですか?
中村:「クリーンビューティー」や「持続的に成長していける」という切り口に、まずとても共感しました。またテーマが「infinity(無限大)」という事も魅力的でした。次世代に繋がるという未来へのベクトルは指し示して頂いたものの、他は完全に自由だったので(笑)他の方々はどのようなアイデアを持っていたのだろうかと凄く気になりましたね。
Infinityにこめられた思いにご賛同いただけて嬉しいです、ありがとうございます!それでは最後に、来年度開催予定の第二回TOKIWALab.に参加する方々へのメッセージ・アドバイスをお願いいたします。
中村・黒飛:はい!「クリーンビューティー」や「持続的な成長」といったトキワの価値観に共感できる方々にはぜひチャレンジして欲しいと思います。私たちのような、スタートアップビジネス初心者でも手厚い支援をいただけるので、気にせずに、ビジネスアイデアへの情熱やストーリーをぶつけてみて下さい!
最後に
今回のインタビューでは、中村さん黒飛さんが編集者ならではの視点を大切にし、その情熱をしっかりと採択案に生かされていた所が印象的でした。
インタビュー中にも、お二人とも自身の価値観など気さくにお話し下さり、気がついたらあっという間に時間が過ぎている程、大変楽しい時間でした。
次回は、採択者のシンクランド株式会社・宮地邦男さんにお話しを伺います。
会社概要 『THE STUDIO.』
https://www.mediagene.co.jp/thestudio