カラーコスメOEM国内トップシェアのトキワによるコラム
「大好きなビューティーにオープンイノベーションを」審査員インタビュー#2 武田コンシューマーヘルスケア株式会社代表 取締役社長 野上麻理氏

こんにちは。TOKIWALab運営インターン生の五十嵐です。
審査員インタビューも2回目となりました。
今回は、P&G、英アストラゼネカを経て現在武田コンシューマーヘルスケア株式会社で代表取締役社長を務められている野上麻理さんにお話を伺います。
目次
- 思い入れの強いビューティーと、オープンイノベーション
- 純粋なワクワクを大切に
- 最後に
思い入れの強いビューティーと、オープンイノベーション

△インタビューはオンラインで行いました。
本日はお忙しい中インタビューを引き受けてくださりありがとうございます。まず初めに野上さんの経歴について教えてください。
野上:新卒でP&Gに入社し、20年間化粧品など様々な分野のマーケティング業務に従事しました。その後、現在新型コロナウイルス感染症ワクチンで話題になっている医療用医薬品のアストラゼネカに転職し、執行役員を務めました。その中で2年間スウェーデンに赴任したこともありましたね。そして現在は、アリナミンやベンザなどの一般用医薬品を扱う武田コンシューマーヘルスケアの代表取締役社長を務めています。
ありがとうございます。P&G時代には化粧品も担当されていたんですね!
野上:そうですね。当時はSKⅡのブランドマネージャーを経て、マーケティングディレクターを経験しました。その後、マックスファクターというSKⅡとカラーコスメティックスの両部門を扱う化粧品部門のプレジデントを務めました。P&Gで関わった業務の中で化粧品は期間も長く、とても思い入れのあるカテゴリーです。
化粧品分野には強い思い入れがあるということで、今回審査員を引き受けてくださったのもそれに繋がる部分はありますか?
野上:はい!審査員をお引き受けしたのは、純粋にビューティーが好きという部分が大きいです。
それに加え、ビューティーとオープンイノベーションは相性がいいと思っていて、今回それがTOKIWA Labで行われるのがとても素敵だと思ったし、どのくらいの規模でどのような方が応募するのか興味がありました。
私は今メーカーで働いていますが、メーカーだけで開発を行うのではなくて、やり方の1つとして、OEM先と開発する機会も多くあり、オープンイノベーションがこれからものを作っていく上でベースとなるやり方だと思っています。
なるほど。オープンイノベーションがこれからのイノベーションのベースになっていくと考えられている背景には何かありますか?
野上:一概には言えないですが、昔はものがよければ売れていた時代があったと思うんです。例えばP&Gでも、パンパースやウィスパーは初めての紙おむつとか、初めてのメッシュの生理用品など、テクノロジーがドライブしてものが売れていた時代でした。
しかし、今や消費者の基本的なニーズは満たされているので、選択肢がたくさんある中で、消費者を惹きつけるためにはテクノロジーだけでなくアイデアがとても重要になってきます。
また、一部の世代では、ブランドのプレゼンテーションも重要です。例えばインスタ映えなど色々な要素が重なって初めて商品が売れるという流れもあるので、それを考えると、誰か一人が作るよりそれぞれの強みを持った人たちが集まったときに素晴らしいものができあがるのではないかと考えています。
純粋なワクワクを大切に

消費者を惹きつけるにはアイデアが必要ということで、もし野上さんが応募する立場だったらどんなアイデアを提案しますか?
野上:すごく難しいですが、今は若者にウケる商品を作ってみたいですね。というのも、最近大学1年の娘がメイクをはじめたんです。
私が化粧品を買うときは、雑誌などを読んでメイクアップアーティストの方たちのおすすめを買っていたんです。でも、娘を見ているとTwitterやInstagramなど私の頃とは違うやり方で情報収集をしていて、SNS映えするようなすごく可愛い中国コスメを見つけてきたりするんです。だから今は娘に可愛いと言ってもらえるようなコスメが作れたらすごく嬉しいですね!
私も最近中国コスメ注目しています!他のコスメよりも、パッケージにすごくこだわりを感じますよね。
野上:コスメって、もってるだけでワクワクする感覚も大事ですよね!
ここまでお話を伺って、野上さんのビューティーに対しての想いをとても感じているのですが、そんな野上さんからみたTOKIWALabの魅力は何だと思いますか?
野上:先ほどオープンイノベーションの所でもお話ししましたが、コスメはアイデアと製品品質(技術力)があって初めてお客様に喜ばれる商品になると思います。
そういう意味で、トキワさんがOEMとして技術力を補完し、応募者の皆さんはアイデアだけに注力できるのが素晴らしいと感じましたし、生産だけでなく販売のアドバイスも含めてOEMとしてのノウハウを外に押し出しているのが魅力的ですね。
応募者の方の素晴らしいアイデアとトキワのOEMとしてのノウハウが重なってどんなものが生まれるのか私も楽しみです!
最後に応募者の方にメッセージをお願いします。
野上:ものが売れるときには、「なんで今まで思いつかなかったんだろう」というアイデアがとても重要だと思っています。周りがハッと驚き、欲しくなるようなワクワクするアイデアを応募していただきたいです。
それから、今回審査員の方々が多様ですよね!出したアイデアに対していろんな視点でフィードバックをもらえる非常に珍しい機会なので、是非いま踏みとどまっている方もアイデアをぶつけてみてください!とても楽しみにしています!
最後に
インタビューでは、終始野上さんのビューティーに関する想いを感じられたことがとても印象的でした。
そんな野上さんだからこそ分かるビューティーとオープンイノベーションの結びつきというお話はすごく勉強になりました。
次回は株式会社ファーメンステーション代表取締役の酒井さんにお話を伺います。