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「世界唯一の技術で美容業界を変えて行く」採択者インタビュー#02『シンクランド株式会社』代表取締役社長・宮地邦男氏

こんにちは。TOKIWALab.運営インターン生の西川です。今回は前回に引き続きTOKIWALab.の採択者であるシンクランド株式会社代表取締役社長、宮地邦男さんにお話を伺います。

目次

  1. TOKIWALab.を通じて新しい業界に挑戦する
  2. 美容業界に新しい風を吹かせたい!
  3. 最後に

TOKIWALab.を通じて新しい業界に挑戦する

本日はお忙しい中、インタビューを引き受けて下さりありがとうございます。はじめにTOKIWALab.に参加されたきっかけを教えてください。

宮地:もともと弊社が開発しているマイクロニードルは医療用として開発を進めていましたが、実際に研究を進める中でヘアケアやスキンケア等の美容業界にも通用するのではないかと思うようになりました。しかし、弊社には美容業界との関わりが今までなかったので専門的な知識を持っている企業との連携の必要性を感じました。そこで、Crewwで御社のプログラムを見つけて応募させていただきました。

ありがとうございます。では、本プログラムを通じて受けられるサポートのどこに最も魅力を感じましたか?

宮地:やはり一次審査以降のメンタリングですね。私たちは美容業界においては素人ですので、審査員の方々から頂けるアドバイスは非常にありがたかったですし、学びになりました。
学びということで言えば、TOKIWALabのウェビナーに参加したことも学びになりましたね。弊社の針は水に溶ける素材を使っているので、医療で使用する場合は抜糸は不必要なんです。それが結果として「クリーンビューティー」に繋がるということはウェビナーに参加して初めて知りました。

なるほど。針がごみにならないというのはすごいですよね。近年注目されているサステナビリティーにもつながっているなと感じました。

宮地:そうですね。実は東南アジアでは、金属針が不法投棄されていて、その周りで裸足で子供が遊んでいたりするようなんです。そういったことを考えた時に、「水に溶ける素材」であることの重要性を感じたこともこのような針を開発する理由になったんです。

では、本プログラムの審査を受ける上で困難だったことはありますか?

宮地:審査員の方々の質問にきちんと答えられているかどうかは少し不安ではありました。でも、大変だったことは実はあまりありませんでした。「当たって砕けろ」という精神で臨んでいたんです。弊社を立ち上げる前、海外のピッチイベントにも多く参加した経験があり、プレゼンをすることには慣れていました。新しい分野で弊社の商品、アイディアを評価してもらうことを楽しんでいました。

やはり、自分の専門外の分野の審査員から受ける質問に答えるのが難しいですよね。

宮地:そうですね。審査員の方々からの質問を通じて、自分達の商品を美容業界の方がどのような視点でみるのかということを学びました。美容業界の方々からの質問で難しいことは他の社員に聞いて学びながらお答えしました。

美容業界に新しい風を吹かせたい!

ではここで、今回TOKIWALab.で採択されたビジネス案を簡単にご説明してください。

宮地:弊社は穴の開いたマイクロニードル(針)を美容容器として作り上げたノック式容器を開発しました。そこに溶液を入れ、目のクマやヘアケア(育毛)等のポイントケアを目的とした商品を作りたいと考えています。これをトキワとの協業により実現化するというビジネスモデルです。

ノック式容器というのが興味深いです。ノック式の容器にしたのには何か理由がありますか?

宮地:手で溶液を塗るというのは一般的ですが、そことは一線を画したいという思いがありました。また、医療行為ではないため、美容という枠では角層までしか溶液を届けることができないのですが、実は角層は密な状態になっており、溶液を一回に沢山届けようとすると液が逆流してしまいます。なので、美容においては数マイクロリットルずつを少量ずつ角層に届けることが必要です。こういったことを考慮すると、ワンノックで約5マイクロリットルずつ正確に注入でき、また万が一皮膚の抵抗があっても溶液が容器に逆流しないような防止弁を備えることができるノック式容器が一番適しているのではないかという考えに至りました。

ありがとうございます。ノック式容器ができる過程を少し覗けたような気持ちになりました。

宮地:ノック式容器は2020年9月に開催された国際ビューティーアンドヘルス展で展示し、約600人の方に御覧いただき、ご興味や関心を持ってもらいました。これを起点に新しいモノをさらに開発し、美容業界に新しい風を吹かせたいと考えています。

ノックを拡大表示
           △ノック式容器イメージ画像

そんなに多くの反響があったんですね。針をエステや美容整形に活用するご予定はありますか?

宮地:すでにいくつかのエステサロンや皮膚科から声をかけていただいているので、今後活用される可能性があると思います。

本プログラムの価値観のどういった部分に共感して頂けましたか?

宮地:アイディアはあるけれど形にできない企業の背中を押したいというトキワさんの強い思いを感じ、私自身も共感しました。自分も会社が成功を納めれば、一歩が踏み出せないような経営者や企業の支援をしたいと考えているんです。分野が異なると使われる用語や知識、常識が違いますよね。そこに挑戦することは大きな不安もありますし、勇気も必要なんですけど、こういったプログラムがあると、そういった方々の背中を押すことができ、とても意味があることだと思うんです。

それでは最後に、来年度開催予定の第二回TOKIWALab.に参加する方々へのメッセージ・アドバイスをお願いいたします。

宮地:「こういうことをしてみたい」「世の中を変えたい」と本気で思っているのであれば、チャレンジしたほうが良いと思います。時間は戻ってきません。年齢関係無く、一歩踏み出して欲しいなと思います。美容業界にチャレンジしてみたいという人にとっては最適なプログラムだと思うので、是非参加してみてほしいです。

最後に

インタビューを通じて、シンクランド株式会社の手がけるマイクロニードルが美容業界で今後多様に活用されていく未来を想像し、ワクワクさせていただきました。

様々なご経験をしていらっしゃると共にモノづくりへの熱い情熱をお持ちの宮地さんから興味深いお話を聞かせていただきました。ありがとうございました!
次回は特別サポートプログラムに採択されたUBLOMEの柴田さんにお話しを伺います。

会社概要:シンクランド株式会社 
https://think-lands.co.jp/company.html

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